水中ウォーキングの 注意点!水中運動の効果やメリットについて解説します。
もくじ
●水中運動がおすすめです!
●水中運動のメリット
●水中運動の4つの効果
1:足腰など関節への負担少なく運動できる(浮力)
2:血行促進(水圧)
3:脂肪燃焼効果アップ!(水温)
4:自分にあった負荷で運動(抵抗)
- ●水中運動はじめてみよう!おすすめのプログラム
①水慣れ 壁体操
②壁ストレッチ
③水中ウォーキング
●注意点
●参考に
今回のブログ担当は、健康運動指導士の東田馨子です。地域の介護予防教室・フィットネスクラブでの水中運動・機能改善クラス、クリニックでの運動療法などを担当させていただいております。
じめじめした梅雨、夏にも快適に健康づくりができる「水中運動」について記事を書かせていただきます。
水中運動がおすすめです!
プールは足腰の負担が少なく運動できるということは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
お医者様から勧められている方もいらっしゃるかと思います。
でも、
水着になるのが抵抗ある、体力に自信がない、泳げないから水が怖い、
冷えるんじゃないかしら・・・など
なかなか一歩踏み出せないという方も多いかもしれません。
「プールは入るだけでも気持ちがいい!」
お水の環境を利用した水中運動はシニアの皆様にも大人気です。
お水の効果を知ってプールに行ってみませんか!
はじめての方にも参考にしていただけたら幸いです!
水中運動のメリット
市民プール、フィットネスプールでは年齢層幅広く、多くの皆様が健康
づくりに励んでおられます。水泳はじめ水中ウォーキング、水中エアロ
ビクス、腰痛改善教室など様々です。特に高齢者の方が多いです!
*膝が悪くあまり動けないけど、プールなら自由に動けて嬉しい。
*水中運動をした日は体がすっきりして軽い。
*泳げないし水が怖かったけど、水中運動は安心。ジャグジーも気持ちいい。
*意外と運動量がある。
*心地よい疲労感。夜はぐっすり眠れます。
などなど、様々なメリットや運動効果を実感されているお声です!
お水の環境は陸と違う独特の環境です。
ここで運動することが効果につながっているようですね!
水中運動の4つの効果
1:足腰など関節への負担少なく運動できる!(浮力)
2:血行促進!(水圧)
3:脂肪燃焼効果アップ!(水温)
4:自分にあった負荷で運動(抵抗)
1:足腰など関節への負担少なく運動できる!(浮力)
水中に入ってまず感じることは 「体が軽い!」
浮力があることで体重が軽減し、膝や腰などの関節痛がある方や、肥満、
高齢者や体力に自信のない方でも安心して動くことができます。
実際にどれくらい体重が軽くなるのでしょうか?
水深によって変化します。
水深 | 体の重さ | 体重60㎏の人の場合 |
首あたり | 体重の10% | 6㎏ |
胸あたり | 体重の30% | 18㎏ |
おへそあたり | 体重の50% | 30㎏ |
いつも頑張って体を支えている筋肉がリラックスします。関節の可動域も
大きくなり、ダイナミックに動くことが可能になります!
ただ、水深が深すぎると・・・
ふわふわ浮いてうまく体をコントロールして動くことができず、その結果
思うように運動効果を得ることができません。
・水中運動(水中歩行、水中エアロビクスなど)を目的とする場合、
胸もとあたり(体重の30%あたり)の水深での運動がおすすめです。
●安心メモ●・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
プールの水深は100cm~130cmくらい(施設によって違います。)
プールの中央が深いなど、同じコースでも深さが変化している場合もあります。
ご自身の身長を考慮して水深も確認しておくと安心です。
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2:血行促進!(水圧)
水中では体のあらゆる方向から水圧(押される力)がかかります。
立った状態では足先の水圧が一番高いため、スムーズに心臓に血液が運ばれます。
⇒ 静脈還流促進
水圧のおかげで心臓の負担が減り、心拍数も少なくなる傾向にあります。
体力に自信のない方でも無理なく運動ができます。
水深が深いほど水圧が大きい。
足元から血行促進!
3:脂肪燃焼効果アップ!(水温)
プールの水温は28~31度くらいで、体温よりも低いです。
私たちの体は、体温を一定に保とうと体温調節機能が活性化します。
入っているだけでも
エネルギー代謝が上がる!というのはこのことです。
冷えが気になる方へ
- ●安心メモ●・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
体温より冷たい環境で、あまり動かないでいると体温は奪われ続けます。
ポイントは水中で動くことです。
血液循環がよくなり、熱生成がより一層活発化します。
体温調節機能や新陳代謝が活発に!
・冷え性解消された方も多くいらっしゃいます!
★それでも気になる場合は、最初は水中運動の時間を短くし、
ジャグジーや採暖室があれば上手に利用するといいですよ!
夏からはじめる方が安心です!
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4:自分に合った負荷で運動(抵抗)
・速く動くと筋トレ ・全身運動もできる! |
「水中で初めて歩いた時、思うように前に進めなかった」
多くの方がおっしゃいます。
これは動こうとする方向と逆方向から水の抵抗を受けるからです。
この抵抗を利用して運動します。
・水中での水の抵抗は、スピードの2乗倍に比例
例えば水中歩行のスピードを2倍に上げると
⇒ 4倍もの負荷がかかることになります。
つまり、スピードを上げると筋肉の活動量が一気に増えます。
⇒ 筋トレ効果
逆に、ゆっくり動くことで流水に当たり筋肉が気持ちよく引き伸ばされるような感覚を味わうことができます。
⇒ ストレッチ効果
適度なスピードで動き続けることで、有酸素運動=脂肪燃焼ができます。
⇒ 全身運動
負荷の加減は自由自在です。動き方次第です。
しかも自分で出した力以上に負荷がかからないので怪我をする心配がないのです。
関節のどの方向からも負荷をかけられるので、リハビリなどにも向いています。
しかし、
スピードを出すためには、水中で上手に足元の踏ん張る力と、体のコントロールが必要です。
ふわふわ浮いて力が入れられないと、思うような効果が得られません。
そこで、
お水に体を慣らし、足もとで踏ん張る感覚や、姿勢を意識して動くことで
水中ウォーキングも行いやすくなります。
参考にしてみてください!
水中運動はじめてみよう!おすすめのプログラム
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- ①水慣れ 壁体操
- ②壁ストレッチ
- ③水中ウォーキング
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①水慣れ壁体操(スクワット)
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入水して少し落ち着いたらプールサイド(壁)を両手で持ち、膝の曲げ伸ばし(スクワット)を何回か繰り返してみましょう。
足首・膝・股関節などの動きがスムーズに!
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🆙 慣れてきたら⇒ 両手を離して行います。姿勢安定!
コツ★ 腹部を引き締め、足裏で床を押すことで安定しやすいです -
②壁ストレッチ
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プールサイドの壁に片足の裏を付けます。
ゆっくり膝曲げ伸ばしを何度か繰り返します。
膝を伸ばすときに 太もも裏面がストレッチされます。コツ★ 膝を伸ばす時に、ゆっくり息を吐きます。心地よく伸びる程度で繰り返します。
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③水中ウォーキング
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・足裏でしっかり踏みしめるように歩きます(下半身筋トレ)
・水の抵抗で前に進みにくいため、オールで船をこぐように腕を振ると前に進みやすいです🆙 慣れてきたら、歩幅を広げて歩いてみましょう!
腕も伸ばし、手のひらで水を抑えるように動いてみましょう!(上半身筋トレ)コツ★ 歩幅を広げる場合は、抵抗が強くなり腰が反りやすくなるので腹部を引き締めやや前傾姿勢で進むと動きやすいです。
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注意点
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●運動を始める前は体温・血圧などを確認して体調がすぐれないときは中止しましょう。
●持病のある方は主治医にご相談の上、水中運動を行うようにしましょう。
- ●水分補給も忘れずに
体温より冷たい水中での運動も、発汗しています。また喉の渇きも感じにくいため、こまめな水分補給をお忘れなく!(熱中症予防)
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水中運動は浮力で気持ちよく動けるため疲労感も和らぎます。頑張って動きすぎて上がってからへとへとになる・・・ということもあるので最初は30分以内で様子を見ましょう。
無理なくご自分のペースを見つけ水中運動を楽しんでくださいね。
参考に
ここまで読んでいただきありがとうございました。
最後に
私は長年水中機能改善(肩こり・膝腰痛改善)のレッスンに携わっております。膝や腰など様々なリスクがあったとしても、水中に入ってしまえばとても楽に動けて前向きになれる。また運動を継続して取り組めるようになり、皆様生き生きと、お元気に年を重ねておられます。NPO法人いきいき・のびのび健康づくり協会では、身体機能改善を目的とした水中運動プログラムアクアキネシス®を普及しています。
先日養成コースが行われました。実際にレッスンに参加することは難しいかもしれませんが、その様子をご覧ください。
アクアキネシス®インストラクター養成コース モデルレッスン
腰軽編モデルレッスン
肩軽編モデルレッスン
膝軽編モデルレッスン
アクアキネシス®スキルアップ研修
ダンス編
水中ウォーキング編
このような指導者がどんどん増えて、多くのプールで、たくさんの方が健康づくりに励んでいけたら素晴らしいなと思います。
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- また指導者の方で興味のある方はぜひお声がけください。
- ありがとうございました。
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